公民連携Dチャンネル 全国一斉PPPセミナー「公園に行こう」が11月30日(木)に開催されます。

国土交通省PPP協定(U)パートナーである大和リース鰍ェ、都市公園に関するセミナーを11月30日(木)に開催します。場所は、大和リースの各支店、営業所でテレビ会議システムによる全国一斉中継です。
先着順で受け付けているようですので、国土交通省の町田誠 公園緑地・景観課長の目からうろこの話をまだ聞いていない方、またはもう一度聞きたいと考えている方チャンスです。

詳しいことは


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「“森林資源を活用した観光”推進に向けたマッチング・セミナー」の開催及び一般参加の募集について 林野庁


農林水産省は、平成29年12月15日(金曜日)に、農林水産省 本館7階 講堂において、「”森林資源を活用した観光”推進に向けたマッチング・セミナー」を開催します。一般参加50名受け付けています。

詳しいことは


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都市公園におけるサウンディングの事例について

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国土交通省PPP協定(U)パートナーである(株)オリエンタルコンサルタンツ主催の福岡会場と東京会場の『公園PFI/PPP公民連携セミナー』が盛況の中、開催できました。

企画構成を担当したものとして安堵しているところです。

このセミナーは、国土交通省の総合政策局官民連携政策課が、公的不動産である自治体の保有する様々な資産を公民連携で有効活用することが、これからの社会にとって必要なことであり、社会の課題解決や経済活性化、雇用創出などに貢献するとして、積極的に自治体に取り組んでもらおうと、公民連携手法の浸透をも公民連携で実施することを目論んで始めた事業です。

どこが、公民連携かというと、セミナー開催の企画、実施、経費は民間が持ち、国はそれを後援し、必要な講師の派遣や情報の提供をするという仕組みです。

(株)オリエンタルコンサルタンツは、PPP協定(U)パートナーの募集に際し、『都市公園分野の公民連携を推進する』ことをテーマに応募し、総合建設コンサルタンツとしては唯一選ばれ、今年度4回のセミナーを開催しました。

セミナーでは毎回、官民連携政策課から講師を派遣いただき、最新の取組についてお話していただきました。

今日紹介するのは、セミナーでお話しいただいた『都市公園におけるサウンディングの事例』です。

このブログ『パークマネジメントのヒント』でも、なるべく公園のサウンディング情報は取り上げていますが、国土交通省でまとめていただいた表を見ると、本当に全国で取り組まれ始めていることが分かります。

これから取り組もうと考えている自治体の方々にとって、参考になる先行事例ではないでしょうか。

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岡崎での講演 『稼ぐ公園 これからの公園活用術とは?』の準備をしています。


11月28日(火)に愛知県岡崎市で『<稼ぐ公園> これからの公園活用術とは?』について話をします。

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岡崎市では岡崎駅東地区を中心に『シビックコア地区整備事業』を実施中です。来年3月開園予定の(仮称)岡崎駅東1号公園を現在整備しています。
岡崎駅周辺での賑わい創出を目的に計画されているもので、隣接地に誘致したレストラン、ホール、ホテルとも連携し市民の交流や地域価値向上を狙いとしています。

今回の講演は、この公園を『稼ぐ公園』にしたいということでお声を掛けていただきました。

講演会の事務局をしている岡崎商工会議所のHさんより、岡崎の取組について資料を送っていただきました。
現在、猛勉強中です。

11月28日には、講演前に岡崎市の担当の方が、現場を案内してくださるそうで大変楽しみです。

『シビックコア地区整備事業』概要は次の通りです。

地区面積:約18.4ヘクタール
岡崎駅東地区は、交通拠点として明治・大正時代から発展してきた既成市街地ですが、近年は都市機能の低下などが問題となっています。そのため、土地区画整理事業の施行に合わせ、官公庁施設・民間施設が一体となった新しい都市空間を創出し、地区の伝統を継承しつつ、魅力とにぎわいのある都市拠点となる地区の形成を推進します。

岡崎市シビックコア地区整備事業
・岡崎市シビックセンター
・岡崎市シビックコア地区交流拠点整備事業
・岡崎駅東口 ペデストリアンデッキ
・岡崎市優良再開発型優良建築物等整備事業

岡崎市シビックセンター
行政サービスの充実と利便性の向上のために、また、にぎわいや活力のある地域の交流拠点として、国の岡崎合同庁舎と一体的に整備を推進し、平成14年4月22日(月曜日)にオープンしました。

岡崎市シビックコア地区交流拠点整備事業
本事業は、本市では初となる事業用定期借地権を設定した公有地活用事業で、岡崎駅前の交流拠点用地を民間事業者に貸出し、民間事業者が自ら施設を整備及び運営することで岡崎駅周辺に不足している「賑わい」の創出を図るものです。
1 誘導施設
(1)事業者 アイ・ケイ・ケイ株式会社(佐賀県伊万里市)
(2)概 要 鉄骨造3階建 
  1階:レストラン(107席)、カフェ(48席)、ギャラリーサロン
  2階:オープンキッチン付きコンベンションホール(着席175名、立席310名)
    多目的ホール(100名収容可能)
  3階:宿泊施設(オーベルジュ:10室)
2 駐輪場
(1)事業者 蔦井株式会社(名古屋市西区)
(2)概 要  鉄骨造2階建  
  収容台数 自転車1,653台、原動機付自転車230台
  24時間営業(無人時間あり)


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出典:岡崎市


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出典:岡崎市

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出典:岡崎市

講演では、次のことを話そうと考えています。

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佐賀バルーンフェスタから知る地域経営のヒント

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環境緑化新聞 連載第14回 2017年11月15日号
小口健蔵のパークマネジメントのヒント

佐賀バルーンフェスタから知る地域経営のヒント


11月上旬の連休に佐賀バルーンフェスタを観戦した。フェスタの中心は、熱気球競技大会である。十数か国から選手が参加し参加バルーンも100機を超えるアジアで最大級の規模だ。

夜明けとともに佐賀平野の中心を流れる嘉瀬川河川敷に何十機ものバルーンが立ち上がる姿は圧巻だった。

この大会の始まりは、1978年に甘木市で5機が参加したバルーン大会からという。その後、佐賀平野に会場を移し、年々、参加バルーンも増え、観客動員も1989年の大会では117万人を数えるまでになった。いまでは佐賀市の年間観光客数の四分の一を占めるまでになったという。地域への経済効果も約60億円と試算されている。

この規模までに大会を育てるには様々な工夫があった。大会を支えるのはすべてボランティアである。熱気球愛好家を中心に今では、市民が選手の宿泊受け入れボランティアになるなど様々な場面で活躍している。

農業関係者の理解も欠かせない。競技は、スタート地点から風に乗り一定時間内に数km先にある「ターゲット」と呼ばれるゴールに「マーカー」と呼ばれる砂袋を正確に投下することを競うものだ。その日の風により、バルーンが動く方向が異なるためスタート地点やゴール地点は天候読み直前に決められる。いわば風任せというわけだ。こうなると熱気球の離着陸地点は、必然的に広い河川敷や田畑が好ましいということになる。11月上旬というのは稲刈りが終わり、気圧配置も冬型に移行する前の小春日和が期待できるシーズンということなのだろう。

飛行機のルートとのバッティングも防がなくてはならない。佐賀空港のオープン時には、バルーンが飛行ルートを侵さない工夫について空港関係者と協議を重ねることで課題解決をしてきた。

地域経済への効果測定により、地元の雇用や経済の活性化にも貢献していることが理解されると、会場設営にも工夫が凝らされる。河川敷への大規模駐車場確保や周辺の企業の駐車場の借り上げ、シャトルバスによる観客の輸送、JRの臨時駅「バルーンさが」への会期中の特急など全車両の停車など輸送力確保も講じている。また、雨が降るとぬかるむメイン会場の嘉瀬川河川敷の排水対策なども施され河川の護岸斜面を観客席として観客が間近で迫力のある競技を観戦できるようにもしてきた。

最初は小さい大会が、回を重ねるごとに意義を見出し、地域の空間資源や人的資源の可能性を追求し、ここまでの大会にしたことは、人口減少時代にあって、どう地域の雇用を確保し経済活性化をするかに悩む各地の取組みに大いなるヒントではないかと思う。

持続的地域経営が問われている時代、交流人口を確保することが各地で求められている。佐賀バルーンフェスタは、こうした取り組みの先達としての意味を持っている。

(公園プロデューサー 小口健蔵オフィス代表)


『平成29年度都市緑化技術研修会−歴史に学ぶ これからのみどりのまちづくり−』が来年1月に開催されます。


都市緑化技術研修会(主催:公益財団法人・都市緑化機構)の受講者募集が始まっています。

小口も講師を務め『都市公園の発明は社会の課題解決のためだった。では今日の役割はなにか? −日本及び世界の公園をケースにー』をお話しします。
 
(申し込み詳細は以下のサイトからお願いします。)
https://urbangreen.or.jp/info-support/workshop/techkenshu_h30

(公財)都市緑化機構は、都市緑化に関する情報交換と技術の普及を図るため、当機構の会員、公共団体等の都市緑化にかかわる技術者等を対象とした研修会を毎年開催しています。本年度は、日本及び海外におけるまちづくりや公園の取組や制度の経緯や歴史,伝統的な造園技術の現代への応用,技術の発展の系譜について,具体的な取組やまちづくりの事例を中心に各界の学識者、行政、実践活動者の方々からの講義を通して「歴史に学ぶ これからのみどりのまちづくり」を学ぶプログラム開催いたします。
●日時 :平成30年1 月11日(木)、12日(金)
●会場 :国立オリンピック記念青少年総合センター ( 東京都渋谷区代々木神園町3-1 )
●参加費用:17,000円(当機構会員14,000円、テキスト代込み)
※参加費は申込受付後に送付する受講証に記載された振込先に1月9日迄にお振り込みください
●申込方法:参加申込書(裏面)に必要事項をご記入のうえ、郵送、FAX、メール(スキャニング添付)
のいずれかでお申し込みください。
●申込締切:平成29年12月20日(水)
●造園CPD:造園CPD認定プログラム(単位7.1)
●プログラム(予定:プログラムの内容や講師は変更となる可能性がございますのでご了承下さい)
1日目 :1月11日(木)13:30〜16:45
■公園緑地・都市緑化行政の動向
国土交通省 都市局 公園緑地・景観課
緑地環境室長 古澤 達也
■都市の歴史を踏まえたまちづくりの風景
法政大学 デザイン工学部 建築学科 教授 陣内 秀信
■都市公園の発明は社会の課題解決のためだった。では今日の
役割はなにか? −日本及び世界の公園をケースにー
公園プロデューサー、World Urban Parksジャパン理事 小口 健蔵
2日目 :1月12日(金) 9:00〜16:00
■日本の伝統的庭園意匠・作庭技術を現代にいかに生かしていくか
東京農業大学 准教授 粟野 隆
■歴史まちづくり制度を踏まえた緑地保全ー鎌倉市を事例としてー
公益財団法人鎌倉市公園協会 常務理事 土屋 志郎
■都市緑化技術の歴史を紡ぎ,明日を語る
東京農業大学 名誉教授 近藤 三雄
■事例見学 (大手町ホトリアと大手町川端緑道ほか)
都市開発における緑による魅力を創出した事例を紹介。敷地内に壕の地下貯留槽を設け,さらに公共空間と一体となった緑地整備および管理運営を実施するプロジェクト。

お申込・問い合わせ
(公財)都市緑化機構 研究部 手代木(てしろぎ)
〒101-0051東京都千代田区神田神保町3-2-4 TEL:03-5216-7191 FAX:03-5216-7195
e-mail:teshirogiurbangreen.or.jp
URL:http://www.urbangreen.or.jp/

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ランドスケープデザイン誌連載『小口健蔵が行く。パークマネジメントの最前線!』 第3回は「世界標準の植物園を目指す高知県立牧野植物園」です。



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2017年10月23日発売の『ランドスケープデザイン』誌 NO.117の『小口健蔵が行く。パークマネジメントの最前線!』第3回は「世界標準の植物園を目指す高知県立牧野植物園」です。

牧野植物園は何を目指しているのか、そのストラッグルを取材しました。
さわりを紹介します。


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小口健蔵が行く。 パークマネジメントの最前線!
世界標準の植物園を目指す高知県立牧野植物園
 取材・文=小口健蔵  写真・資料=高知県立牧野植物園

■ ニューヨークの植物園で目の当たりにしたこと
植物園経営に強い関心があります。きっかけは、2002年、石原都知事から都立神代植物公園に関して、『素晴らしい植物園なのに宣伝が下手で、集客ができていない』と指摘されたことです。確かに当時は、公立植物園で広く宣伝するという考えや人々の興味を刺激する取り組みを積極的にするということはあまりしていませんでした。

これではいけないと、2002年にニューヨークに飛び、ニューヨーク植物園やブルックリン植物園を見て回り圧倒されました。展示内容、コレクションの数々、美しい園地、教育プログラム、品のよいショップ、そして洒落たレストランなどに目を奪われました。
日本と彼の地との落差を知り、これからの植物園はどうあるべきか大いに考えさせられたのを覚えています。

■ キュー植物園のストラッグル
今年の9月に日本植物園協会の特別講演会 『私たちの植物園ー今 そしてこれから』で、キュー植物園園長のリチャード・ディベレル氏による特別講演「21世紀における植物園の目的」を聞きました。

氏は、ケンブリッジ大学を卒業し、経営コンサルタントとして数年間働いたのち、BBC(英国放送協会)に20年間勤務して、BBCニュースのウェブサイトの立ち上げ、BBC子供局の運営を手掛けたそうです。その間、キュー植物園の理事として財務・監査およびリスク委員会に6年間携わり、2012年9月、歴史上初めて、植物学者ではなく組織のリーダーとしての植物園長となった方です。就任後、大幅な改革を行い、キューの科学部門の強化、財政健全化に注力しているといいます。

話で驚いたのは、『イギリスの大学では植物学のカリキュラムがなくなった』というのです。そして、『植物園は古めかしい存在だと人々に認識されている』のだそうです。

年間入場者が200万人いるということで順調な経営をしているだろうキュー植物園でさえも、経営を抜本的に改革しなければ、生き残れないという危機感を持っているのでしょう。

ディベレル氏は、また、『人間の暮らしは植物に依存しており、@エネルギー、水、空気など地球上の生態系サービスがあるからこそ人間は生きることができ、生態系サービスの4分の1は植物由来であること。A人間の食糧は、30種の穀物に依存し、そのうち12種から人間が摂取するカロリーの75%を得ているといいます。2100年には地球人口が現在の75億から120億人へと増加することが予測され、気候変動も大きく現出するのではないかと考えられているときに、植物学は重要である』と語りました。

そして、『植物学はいらない。植物園は古めかしいという認識は間違っている』と断言していました。
何を世の中に訴えたら、植物学や植物園への関心を持ってもらえるかをメディアにいたからこそ考えているのでしょう。

そして、世の中が変わるからこそ植物園が世の中に求められる存在であり続けなければならないかを強烈に意識して経営をしているのです。

■ 日本の植物園のいま
翻って、日本の植物園の現状を考えてみましょう。2002年にニューヨークで自分が目にした植物園との落差はあれからどうなったでしょうか。

日本では植物園の多くは、自治体が設置し公園的要素が強いので季節ごとに草花で飾り人々を楽しませるフラワーランドの設えが中心になっています。それも大事なことですが、それだけではいけません。近年は生態系保護や絶滅を恐れられている植物の保全に力を入れてようと植物園間でネットワークを組むところも出てきました。大事なことです。でも、これだけにとどまっていては、世の中を納得させたり、多くのファンを取り込むことは難しいと考えます。

そして、各自治体の財政的困難もあり、15年前に見たニューヨークの植物園の光景には、いまでも追いついていないのが現状だと思います。

そんな中、素晴らしい植物園が日本にもあるのです。それが、今回紹介する高知県立牧野植物園です。

■ 高知県立牧野植物園は何をめざしているのか
高知県立牧野植物園は、高知が生んだ「日本の植物分類学の父」牧野富太郎博士の業績を顕彰するために、博士が亡くなった翌年、1958年高知市の五台山に開園しました。当時は面積も狭く、職員も5名程度の小さな植物園でした。

橋本大二郎知事時代の1999年には、日本の偉人牧野富太郎にふさわしい植物園にしようと、園地を全面的に拡張し、植物に関する教育普及と研究の拠点となる「牧野富太郎記念館」を新設するとともに、植物の多様性に関する研究を中心とする研究型植物園として再出発したのです。高知県は100億円にも上る思い切った投資をしました。

ここから、牧野植物園の快進撃が始まります。

再出発してから18年経過して、ハードとソフトの取組が進化してきました。いまでは、牧野富太郎記念館での様々の展示や学校教育プログラムの開発など植物と人間生活の関わりを主題とする教育普及活動の展開や、温室の充実や50周年記念庭園の設置、フラワーイベントの実施など植物の展示活動の充実も図り、研究・教育普及・植物を通じた憩いの場の提供という機能を併せ持つ総合型植物園としての役割を果たしています。

■ ニューヨーク植物園アジア部長の小山鐵夫博士を園長に招請
今日の牧野植物園のかたちを作ったのは、高知県庁をはじめ、担当職員など様々な人たちの努力があるのですが、なんといっても小山鐵夫前園長の力に負うところ大です。

小山氏はニューヨーク植物園でのアジア部長・主任研究員としての経験を買われ、ニューヨーク植物園在籍中の1993年に牧野植物園整備検討委員会の委員となります。1998年本格的に植物園整備が始まり、園長をだれにしようかということで、高知県は小山博士に白羽の矢をたてたのです。小山氏はアメリカで引き続き植物分類学の研究をしたいとも考えていたのですが、日本で事実上ゼロから新しい植物園を創るという仕事、『日本で屈指の植物園、世界に知られた植物園をつくってほしい』という要請に魅力を感じ、招請に応じたのです。

これが幸いしました。アメリカの名だたる植物園の経営を経験した園長が就任したのです。

■ 小山園長が考えたこと
小山氏は、『世界でも名の知れた植物園』をつくるには、日本の植物園のなかでもユニークな存在にならないと考えました。日本の植物園ではあまり取り組まれていない研究型植物園としてミャンマーのフローラ調査など国際プロジェクトをリードし成果を上げ、海外の植物園に存在が知られる作戦をとることにしたのです。

この作戦は、お金をあまりかけずともできることが理由でした。季節ごとに人々を楽しませる花で飾られた植物園を人々は期待するのですが、それはお金がかかることから、後回しにしたのです。しかし、研究型植物園は地味です。県民にアピールすることも大事だと考え、その後フラワーガーデンの取り組みをすることにもなりました。

さらに、研究型植物園として植物分類学を中心にするといっても、いずれは費用対効果を問われることは必至と考えて、ニューヨーク植物園時代から提唱していた資源植物学、ことに薬用植物研究への道に大きく舵を切ります。生薬として使える可能性のある植物を集め、同定し、化学成分や、染色体を調べ、栽培技術も研究するという役割を植物園が果たすことで、高知の中山間地で生薬材料を栽培したり、加工したりといった産業を興すことにつなげたいと考えたのです。

この考えは、財源確保の意味もありました。県の財政は決して豊かではありません。税金だけで植物園を運営することには限界があります。海外植物探索研究には、国やJICAの資金を獲得する努力もし、生薬に取り組むことで企業からの資金導入にもつなげているのです。

また、植物園に来る入園者を増やし入園料を稼ぐことも、植物園経営にとって重要なことです。

そのために、欧米の植物園のように美しい園地の設え、洗練された展示、教育プログラムの数々、品のよいショップや充実したレストランなど、これまでの日本の植物園ではなかなか見ることができなかったシーンを来園者が楽しめるよう実現させたのでした。

この続きは、あと4ページは、購入してのお楽しみです。

ランドスケープデザイン誌の注文など詳しくは ↓
http://www.marumo-p.co.jp/SHOP/LD117.html

岡崎で講演します。タイトルは《稼ぐ公園》これからの公園活用術とは? お近くの方ご参加ください。


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岡崎市では、JR岡崎駅東地区の区画整理事業の仕上げとして駅前の市有地1.1haに、岡崎駅周辺の賑わい創出を目的に、都市公園と交流拠点施設の整備を進めています。

この事業では、市有地に事業用定期借地権を設定し民間事業者に交流拠点整備のアイデアを求め、公募しました。

その結果、一階には48席のカフェ、107席のレストラン、2階にはウェディングなどができる310人と100人収容のホール、高級宿泊施設10室の整備案が選ばれ、この度、ゲストハウス型婚礼施設『ララシャンスOKAZAKI迎賓館』としてオープンしました。(高級宿泊施設は来年1月オープン予定)

交流施設の目の前は公園ですので、公園のみどりを生かしたおしゃれな交流施設というわけですね。見方を変えれば、すぐ横にしゃれたカフェやレストランや婚礼のできる迎賓館がある公園が出来るわけです。

公園の中にカフェやレストランを誘致することが全国で取り組まれていますが、公園の隣接地に公園と一体的にカフェやレストランを創ることももっと考えられていいと思います。

来年3月に出来る公園を、市民の生活を豊かにし、人が集い、街が活性化するよう、どのように役立てたらよいのかを考えたいとのことで、講演することになりました。

岡崎での講演は13年ぶりになります。

ご興味のある方、是非ご参加ください。

チラシ↓
http://www.okazakicci.or.jp/deainoeki/event/images/1128.pdf

以下の資料の出典は 岡崎市シビックコア地区交流拠点整備事業 事業計画書(概要版)です。
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配置図です。交流施設は駅とはペデストリアンデッキで結ばれます。駐車場や駐輪場も整備されます。

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未来の顧客を今創らなくてどうする! プレーパークは未来の顧客をつくる。

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出典:新宿区プレーパーク協議会パンフレット


環境緑化新聞 連載第13回 2017年10月15日号
小口健蔵のパークマネジメントのヒント
プレーパークは未来の顧客をつくる。


10年ほど前の話である。議会で公園にプレーパークを導入すべきとの質問があった。

日本でのプレーパークは世田谷区の羽根木公園が発祥である。自分の責任で自由に遊ぶ。この精神に刺激され、都立戸山公園でも活動が始まっていた。

当時は、ホームレス対策法制定以前で、戸山公園にも多くのホームレスのブルーシートがあった。公園周辺には集合住宅が多くあり、ホームレスと遊び場の確保の攻防戦がそこにはあった。

母親たちは逞しかった。普通は子どもをホームレスに近づけさせるのを忌避するのだろうけれど、他に遊び場を確保するのは難しい。そこで、週一回はのびのび遊ばせることができる広場を確保しようと「水曜遊ぼう会」をつくり奮闘していた。

遊びの内容が重要だった。泥んこになり火も使い思いっきり遊ばせたいと考えたのだろう。プレーパーク的な活動を中心にしたのだ。都の工事課長時代、これは応援しなければと、誰も使う人がいない迷路を「のびのび広場」に改造して、いつでもプレーパーク活動ができるようにした。こうしたことが伝搬したのか、都立光が丘公園などでもイベント的にプレーパーク活動がされるようになった。

そんな経緯を踏まえての議会質問である。

野党質問だったので、どう答弁すべきか悩ましかったが、よい質問だと思った。

答弁検討会でのこと、管理担当から『プレーパークはこれまで認めていない。子どもの遊戯広場は、基礎的自治体が検討すべきであり都立公園レベルの公園にはなじまない。穴を掘ったりすることで土地の形状を変更する行為が含まれていて条例で禁止している。』という。

これには驚いた。

いくら野党質問であってもこれはないだろう。第一、すでにプレーパークは整備済みだ。そのことを問うと、あれは現場の裁量行為で例外だという。子どもたちが穴を掘り、流れに水を流す行為が土地の現状変更などという捉え方はどこから生まれてくるのだろうかと不思議だった。こんな管理担当では都立公園の未来が危うい。

『子どもの健全育成は、基礎的自治体だけの仕事ではない。都立公園の周りにもコミュニティが存在し、近くの公園で精いっぱい子どもたちを遊ばせたいと考えるのは、親の願いだろう。今子どもたちが、公園で自然とふれあい、大いに遊ぶことは、親になった時に、自分たちの子どもを公園で遊ばせたいと考えるだろう。未来の顧客を今つくらなくてどうするんだ。公園は都民のものであり都庁のものではない。』と反論し、質問に対して肯定的な答弁に変えたことがあった。

現場でのストラッグルこそ、公園の役割を深く認識させる。

私にとって、公園に関する未来の顧客を強く意識しなければと考えたエピソードの一つである。

(公園プロデューサー 小口健蔵オフィス代表)


公園PPP/PFI公民連携セミナー『公園管理運営の最前線−これからの公園に必要な公民連携の事業展開を学ぶ−』が福岡と東京で11月に開催です。 



11月9日(木)福岡会場
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11月17日(金)東京会場
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詳しいことは、次のURLで確認してください。
http://www.oriconsul.com/pdf-news/171002_newsrelease01.pdf

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公園PPP/PFI公民連携セミナー

「公園管理運営の最前線
―これからの公園に必要な公民連携の事業展開を学ぶ―」を開催

株式会社オリエンタルコンサルタンツは、国土交通省が公募した「PPP協定(U)パートナー」として、国の官民連携事業の推進をより一層推し進めるため、都市公園に着目し、全国の自治体職員等を対象として、公園における官民連携事業推進の意識醸成を図り、事業展開に向けた勘所を学んでいただくために、本年度全国各地で4回のセミナーを開催することとしています。今年度上半期には、千葉会場と名古屋会場で開催し、定員を超える申し込みを頂き大盛況のうちに終了いたしました。
今年度下半期には、下記のとおり福岡会場と東京会場で開催いたします。
公園緑地はストックの老朽化の進行・魅力の低下、公園空間の有効活用の要請等の課題を抱えています。また、地方公共団体は、財政面、人材面の制約等から都市公園の新規整備や適切な施設更新がままならない状況にあります。
こうした状況を打開するため、国は、都市緑地法等の一部を改正する法律により、PPP/PFI手法等を活用し、公園の再生・活性化を目指しています。
今回のセミナーでは、こうした新しい動きや、すでに官民連携手法を活用して実績を上げている自治体や民間企業の事例などを、公園に携わる自治体職員等の皆様に情報提供し、民間活力を最大限活用して、公園の整備・管理運営を推進し、魅力的なまちづくりを実現することを目指しています。
 多くの自治体関係者等の参加をお待ちしています。
福岡会場                                         
◎日時:平成29年11月9日(木) 10時25分〜16時45分 (受付開始:9時30分)
◎会場:リファレンス駅東ビル 貸会議室(福岡市博多区博多駅東1-16-14 リファレンス駅東ビル3F)
◎プログラム
1)開会  主催者挨拶 
2)基調講演
講演1.「これからのPPP/PFIに求められるもの(仮)」
国土交通省総合政策局 官民連携政策課 課長補佐 三宅 亮 氏
講演2.「公民連携によるエリア価値の向上」
(株)アフタヌーンソサエティ 代表取締役 清水 義次 氏
3)事例紹介
●福岡市の都市公園における官民連携事業の取り組みについて水上公園ほか
福岡市住宅都市局 みどりのまち推進部 みどり推進課長 井上 雄介 氏
●レストラン事業者が考える出店したい公園の10か条
(株)バルニバービ 代表取締役 佐藤 裕久 氏
●公園におけるレストラン・ウェディング事業の展開
アイ・ケイ・ケイ(株)新規事業開発推進室 室長 津田 智久 氏
●北九州市の都市公園における公民連携事業の取り組み勝山公園ほか
北九州市建設局 公園緑地部 緑政課長 奥野 静人 氏
●北九州・響灘緑地における地域活性化の取り組み
潟Iリエンタルコンサルタンツ地域活性化推進部 次長 川本 卓史 氏
4)質疑応答・意見交換・個別相談

◎対象者 公園関係自治体職員等
◎定員 200名程度
※先着順とさせていただきますが、申し込みが多数になった場合は、一団体からの参加人数を限らせていただく場合もございます。その場合はご了承ください。
◎参加費 無料
◎申込方法・申込期限
1)申し込み方法
メールまたはFAXにてお送りください。
メールの方は、メール本文に参加希望者の@氏名A所属B役職C電話番号DemailE参加会場(福岡会場)をご記入ください。
FAXの方は、チラシの申し込み用紙をご利用ください。
 ・メール:seminar_info@oriconsul.com  ・FAX :092-411-3086

2)申し込み期限
平成29年11月2日(木)
※ただし、定員に達した場合はその時点で申し込みを締め切る場合もございます。
 また、民間企業の方もお申込みいただけますが、自治体関係者の方の申し込みを優先するため、ご希望に添えない場合がございます。あらかじめご了承ください。
 ◎主催 国土交通省PPP協定(U)パートナー 株式会社オリエンタルコンサルタンツ
 ◎後援 国土交通省
 ◎お問合せ/事務局
  株式会社オリエンタルコンサルタンツ 公民連携セミナー担当
  〒151-0071 東京都渋谷区本町3-12-1 住友不動産西新宿ビル6号館
  電話03−6311−7867(直) 
  メールアドレス seminar_info@oriconsul.com

東京会場                                            
◎日時:平成29年11月17日(金)10時25分〜16時45分 (受付開始:9時30分)
◎会場:ベルサール西新宿 ROOM6(新宿区西新宿4-15-3 住友不動産西新宿ビル3号館 8F)
◎プログラム
1)開会  主催者挨拶
2)基調講演
講演1.「これからのPPP/PFIに求められるもの(仮)」
国土交通省総合政策局 官民連携政策課長 中井 淳一 氏
講演2.「都市公園における官民連携のあり方」
国土交通省都市局 公園緑地・景観課長 町田 誠 氏
3)事例紹介
●大阪市のパークマネジメント事業の取り組み
大阪市建設局 公園緑化部 調整課長  竹野 瑞光 氏
●『てんしば』のパークマネジメント 事業者からみた公園の可能性
近鉄不動産(株) アセット事業部ハルカス運営部長 中之坊 健介 氏
●レストラン事業者が考える出店したい公園の10か条
(株)バルニバービ 代表取締役 佐藤 裕久 氏
●横浜市の都市公園における公民連携事業サウンディング調査の取り組み
横浜市環境創造局政策課 みどり政策担当課長  綱河 功 氏
●パークエージェンシー導入による公園活性化と公園管理運営の高度化
潟Iリエンタルコンサルタンツ地域活性化推進部 担当次長 中村 慶之介 氏

4)質疑応答・意見交換・個別相談

◎対象者 公園関係自治体職員等
◎定員 200名
※先着順とさせていただきますが、申し込みが多数になった場合は、一団体からの参加人数を限らせていただく場合もございます。その場合はご了承ください。
◎参加費 無料
◎申込方法・申込期限
1)申し込み方法
メールまたはFAXにて受付いたします。
メールの方は、メール本文に参加希望者の@氏名A所属B役職C電話番号DemailE参加会場(東京会場)をご記入ください。
FAXの方は、チラシの申し込み用紙をご利用ください。
 ・メール:seminar_info@oriconsul.com    ・FAX :03-6311-8023(関東支店事業企画部)

2)申し込み期限
平成29年11月10日(金)
※ただし、定員に達した場合はその時点で申し込みを締め切る場合もございます。
 また、民間企業の方もお申込みいただけますが、自治体関係者の方の申し込みを優先するため、ご希望に添えない場合がございます。あらかじめご了承ください。
◎主催 国土交通省PPP協定(U)パートナー 株式会社オリエンタルコンサルタンツ
◎後援 国土交通省
◎お問合せ/事務局
  株式会社オリエンタルコンサルタンツ 公民連携セミナー担当
  〒151-0071 東京都渋谷区本町3-12-1 住友不動産西新宿ビル6号館
  電話03−6311−7867(直) 
  メールアドレス seminar_info@oriconsul.com



パークマネジメントのヒント2017年9月21日

📖今日のニュース ■[大声禁止」の公園に小学生が切実な訴え…「子どもが公園で騒ぐ権利」はあるのか? ■代々木公園で防災イベント 蝶野正洋さんによるAED講座、プロレスも ■池袋西口公園再開発、2ステージと大型ビジョン備えた屋外劇場公園に ■路上パーキングが小公園に。アメリカで「パークレット」の試み ■公園・緑地にも防犯カメラ 県が補助対象拡大






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刈谷ハイウェイオアシスに学ぶ

環境緑化新聞9月15日号 連載第12回 小口健蔵のパークマネジメントのヒント
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日本のテーマパークの入園者数は、1位はディズニーリゾート、2位はUSJだが、3位はどこか?正解は、刈谷ハイウェイオアシスだという。観覧車やミニ遊園地があるこの場所が、年間1,000万人超を集めている。

そのハイウェイオアシスを見学する機会があった。そして、そのユニークさに大変驚いた。まず感心したのは、岩が池公園という都市公園の中にあったことだ。三重・愛知・静岡をつなぐ高速道路・伊勢湾岸自動車道の計画が持ち上がり市内にパーキングエリア(PA)を作ることになったことから、PA候補地を含めて新たに公園の計画決定をしたという。

高速道路のPAといったら普通は高速道を走る車の利用者が休憩する所である。刈谷市は、それでは市民にあまり恩恵がないということで、一般道路からも利用できるよう公園を計画し、その中にPAを設置したのだ。全国にハイウェイオアシスは二十数か所すでにあり、高速道路と公園を結合させてレジャー需要の受け皿や地域振興を担っている。刈谷は、その先駆け的成功事例というわけだ。

中身にも感心した。フードコートは、絨毯敷きで、地元が拠点の家具・インテリアメーカーのカリモクの特注家具を使うなどシックな設えであった。遊園地や健康遊具、幼児用遊具、フィールドアスレチック、花壇などの公園施設があり、高速利用者や市民が楽しめるようになっていた。

さらに、驚いたのは、天然温泉施設や地域の産物を格安で販売する本格的産直市場も公園施設として導入していたことである。13年前にこうしたことに取り組んだ柔軟性に脱帽である。相当の知恵者がいたのではないかと推察される。今日のPark-PFIを先取りしていたといえよう。

収益施設は、刈谷市商工会議所のメンバーである市内業者19社が出資した刈谷ハイウェイオアシス株式会社が経営している。そして、公園全体の指定管理もこの会社が受けているという。

開設時から支配人だった澤田忍氏に話を聞いた。前職はカリモクの営業職で、商業施設の経営や公園の指定管理の経験はなく、五里霧中で来たという。指定管理で利益を上げることは考えていないで、ハイウェイオアシスにいかに人が来てくれるか、飽きられないようにリニューアルや改善を重ね、イベントを工夫し、その結果、集客を稼ぎお金を落としてもらうことで利益を確保しているという。

 どうして経営がうまくいっているのか聞くと『どんな事業でも同じだと思うが、その事業を発展させにはお客様をいかに喜ばせるかを常に考えることではないか』という。

 パブリックマインドと営業マインドをもって、自分の経営現場でお客様から教えてもらうことで努力を怠らなかったら素晴らしい経営ができるということなのだろう。

小口健蔵が行く。パークマネジメントの最前線!『フローラルガーデンよさみ』がかなえていること

ランドスケープデザインNo.115 August 2017 掲載
連載 小口健蔵が行く。パークマネジメントの最前線! 
第1回 『フローラルガーデンよさみ』がかなえていること

取材・文=小口健蔵  写真=加藤雪邦、小口健蔵  資料=近藤かおり

1.連載をはじめるにあたって
 世の中が大きく変わろうとしています。そう、公園の世界がです。17年前、東京都の造園職として勤務していた時から『公園経営』、つまり今日いわれる『パークマネジメント』が必要なことを唱えてきました。昨年5月に国土交通省が発表した『新たなステージに向けた緑とオープンスペース政策の展開について(新たな時代の都市マネジメントに対応した都市公園等のあり方検討会最終とりまとめ)』は、そうした取り組みが必要なことを伝えています。そして、この4月に都市緑地法等の法律の改正が行われました。

この連載では、こうした新しい時代にあって全国10万か所の公園がその持てる力を大いに発揮し、市民のための公園づくりがさらに進むことを応援しようと、日本のそして海外も含めた公園におけるベストプラクティスを紹介し、読者の参考にしていただこうという企画です。

 さて、連載第一回で紹介するのは、愛知県刈谷市にある『フローラルガーデンよさみ』です。

 その詳細をレポートする前に、筆者がなぜ、公園経営が重要だと考えたきっかけの話をしましょう。

2.日比谷公園100年記念事業で考えたこと
 2003年のことです。日比谷公園が100年を迎えました。何とか祝いたいと考えたのですが、財政危機でお金がありません。東京都の公園予算は惨憺たる状況でした。なんとか祝いたい。しかし、予算がない。でも、何を祝うのか。このままでは、ますます公園がボロボロになってしまう。現状を打開したい。未来の公園を考えようと公園の使い方に着目しました。

 それは何か。使いたいのに使わしてくれないなど、公園を静的な利用にとどめている現実がありました。そこで、財界人も入れた100年実行委員会を結成し、公園を活用する様々なイベントを民間の知恵と資金で実施することにしたのです。

 その結果、行政では思いもつかない魅力的なイベントが次々に提案され、実行に移され、それはそれは、とてもエキサイティングな経験でした。この経験から、私たちは、新しい公園の価値を発見しました。公園が果たさなければならない役割を深く認識したのです。

ここから、東京都の公園政策は大きく転換しました。公園経営をより進めるためのパークマネジメントマスタープランを作成し、民間からの寄付を集める仕組みもできました。企業などが公園でイベントができるよう規制緩和し、さまざまなステークホルダーと協働して公園管理する方向に転換したのです。2004年のことです。

 この時の経験が基礎になり、私自身は、今は、全国から呼ばれてパークマネジメントのアドバイスをしています。

3.社会の課題解決に公園は力を発揮できる場所。それも公園らしさを生かすことを考えたい。
 私は、公園には社会の課題を解決する力があると考えています。公園が発明されたのは産業革命期のイギリスです。それはその当時の社会の課題を解決するためでした。それが世界に広まり、日本も明治維新後に導入したわけです。

 公園には、レクリエーション、都市の骨格の形成、景観づくり、環境保全、コミュニティ形成の場、防災などの役割があり重要だということで日本全国各地に整備されてきました。いま全国には10万か所、12万fの都市公園があります。

 しかし、これらの公園が今の時代に本当に使われているのか、社会のために役立っているのかなど疑問に思えることが、数々あります。今日、日本の社会には様々な社会の課題があります。

 こうしたことを、解決しなくては世の中はよくなりません。それも、公園らしい特性を生かして出来ることはたくさんあるような気がしています。例えば、公園に花があり、多くの人がそれを楽しむ中で、社会の課題も解決出来たら何と素晴らしいことではないでしょうか。

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フローラルガーデンよさみの質の高いイングリッシュガーデン

4.フローラルガーデンよさみで驚いたこと
 よさみについては、去年の9月に行くまで知りませんでした。訪ねてびっくりです。

 何に驚いたかというと、
@フローラルプラザという建物があり、そこを様々な形で生かしていること
Aイングリッシュガーデンの質が高いこと
B年間2万ポットもの草花の苗をボランティアと一緒に種から育てていること
C作っている苗の種類がプロ級だったこと
Dもともと整備されていたイングリッシュガーデンや園地、建物をリニューアルして価値を増していること
E公園を飛び出して地域の花壇づくりも指導していることなどです。

 あまりに驚いたので、どうしてこんなことが出来ているのかを深く知りたいと思い、翌月に再訪しました。その時には、ガーデンボランティア『よさみジャルダンクラブ』の方々とも会え、生き生きと活動している姿を見て、またまた驚きました。ま、何と楽しそうにガーデンの草取りをしたり、おしゃべりをしていることかと。

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フローラルプラザで毎月開催されるガーデンマルシェの様子

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ガーデンボランティア「よさみジャルダンクラブ」の方々と

5.フローラルガーデンよさみで実現できていること
 私が考えていたことがここ、フローラルガーデンよさみで実現できていることに気が付きました。日本にもこうした公園があるんだとびっくりしました。

 では、どうしてこうした公園が出来たのでしょうか。

 まず、刈谷市役所の取り組みです。米軍から返還されたこの地に公園を計画し、市民が花と緑に親しむ公園として10年前に整備しました。そして、民間の知恵を活用しようと指定管理者制度を生かして、仕様書で「市民が花と緑に親しむ公園としてよさみらしさを発揮してください」と注文をつけました。そして応募者を吟味したのです。

 指定管理者に応募したコニックスはどうでしょうか。刈谷市の注文に答えようと、事業企画書を練り上げました。

 公園の管理運営というのは、@植物管理 A施設管理 B清掃 C利用サービス D巡視・警備 E広報宣伝 F行催事 G市民協働 H地域連携など多岐にわたります。

 植物管理で花と緑に関して様々な提案をします。具体的には、種から育てる庭づくりを導入して、専任のガーデンスタッフとボランティアにより苗づくりをしながら景観をつくり、人の集まる公園にしようというのです。

 そして、ただ言葉で提案するだけでなく、実際に現場で実行できるスタッフがいて、指定管理の実績もあり、ここでも力を発揮できますよと証拠を提示して審査員の評価を集めます。

 物事をよくするためには競争がないといけません。フローラルガーデンよさみが目指すべきところをどう実現させるかが事業計画書の中に込められていなければならないのです。

 さて、素晴らしい事業計画書ができても、まだそれば絵に描いた餅です。それを現実のものにしなくてはなりません。

 現場に常駐するスタッフと現場をサポートする本社との連携で、初めて取り組む仕事で様々な戸惑いや困難もあったでしょうが、うまく乗り越え、このような公園管理運営ができているのだと思います。

 なぜ、上手な仕事ができているか。いろいろ観察したり、インタビューしてみました。そこでわかったことを幾つか上げてみましょう。

 ひとつは、ベンチマーキングがうまくされているということです。ベンチマーキングというのは優良な事例についてよく学びその手法を目標にして、自分達なりに工夫して、現場で実現させることをいいます。東京都が今から14年前に始めた「思い出ベンチ」という名称の寄付ベンチは、ニューヨークのセントラルパークでやっていた寄付ベンチの手法をまねさせていただきました。これがベンチマーキングです。

 ここ、よさみでは、ガーデンの管理手法をイギリスの庭園管理をベンチマーキングして、よさみに定着させています。イギリスのガーデンでは、ヘッドガーデナーを中心に専属のガーデンスタッフが管理しています。それをよさみに応用しているのです。ボランティアの導入もイギリスのナショナル・トラストのやり方を、その精神まで含めて取り入れています。

 こうしたことは、そう簡単にできることではありません。当然現地を訪ね、深く調べなければわからないことです。そういうスタッフがいるということです。

 また、ボランティアの活躍が大きいです。「市民が花と緑に親しむ公園」にするには、刈谷市から貰う指定管理料は限られています。工夫が必要です。また、指定管理者のスタッフだけでできることではありません。ボランティアが、スタッフの熱い気持ちに答えて働いているので、この公園が出来上がったのです。
そんな公園は世の中にはそう多くはありません。

 二つ目は、仕事の裁量がいい形で現場にゆだねられていることです。本社からあれをしろ、これをしろという指示が出てやるのではなく、本社が現場を信頼し、現場が考えたことを支援しているのです。信頼されるから、任されるから、担当者は責任を持ち仕事を全うできるのでしょう。これは、本社と現場との関係だけではありません。事務所のボードを見ればわかるのですが、例えばスタッフやボランティアがする作業についても、信頼と自立が基調にあり、本日の作業項目が書いてあるだけで、それを見て自ら考え、自ら行動する仕事の流れができているのです。

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6.チーフガーデナーを中心にガーデンスタッフが公園を管理する仕組みはどうしてできたのか?
 チーフガーデナーの近藤かおりさんに聞きました。愛知県西尾市の園芸農家に生まれ、恵泉女学園短大園芸生活科で学び、もともと種まきが好きで、カタログで海外の種を取り寄せ、子育てをしながら自宅で種から育てる庭づくりをしていました。そして、植栽を中心とする個人庭専門の会社を創業します。イギリスにガーデンの勉強に行き、そのレベルの高さや、植物の種類の多さ、流通の充実を知り、日本ではあまり流通していない春咲き一年草を種から育て、庭好きを増やす活動を始めます。2010年から国際バラとガーデニングショーのガーデンコンテストに仲間とともに出展し、2011年には優秀賞を受賞します。この受賞の新聞記事がきっかけとなりフローラルガーデンよさみの指定管理者応募のための事業企画書づくりに参画することになったのです。

 近藤さんは面白いことをいいます。公園管理運営の企画づくりは、ガーデン設計そのものだというのです。「@施主の要望 A環境と材料の確認 B必要なものを美しく配置 という流れが同じなのです。市役所の要望は、花の溢れる公園をつくること、市民協働や交流の場をつくること、他にはない運営アイデアを提示することです。これに対して、園内の状況や協力してくれるステークホルダーの存在などを確認し、無理なく自然な感じで様々なことがらを配置し、ふさわしいイベントを組み込み、その場所が心地よくまた楽しく感じ、いつまでも眺めていたい景色をつくること」と。

 そして「よさみの仕事に出会ったときには、ライフワークとして植物を種から育てられる人やガーデナーを日本で増やすにはどうしたらいいかと思案していました。また、イギリスのように日本でもガーデナーの仕事を確立させることを何とかしたいとも考えていました。よさみの企画を立てていく中で、この公園で仕事としてガーデナーの育成ができること、市民サービスとして園芸情報を発信できることなど、自分が求めていた理想の環境が公園の中につくることが出来るということに気がついたのです」と話します。これが、常駐のガーデンスタッフがいて、花苗を種から育てるボランティアがいる公園が実現した要因です。

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7.フローラルガーデンよさみが、かなえていること
○園芸ボランティアの育成
 よさみジャルダンクラブの「ジャルダン」はフランス語で庭のことです。ネーミングもエッジが効いてしゃれています。種まきからポット上げ、植栽、花壇管理が仕事です。毎週1回20人以上が集まります。当番制でやっているわけではありません。都合が悪ければ連絡なしで休んでもいいのです。義務感に駆られることなく、作業を通じて植物の知識を得るだけでなく情報交換や人とのつながりを作ることが楽しいことが、年々参加者が増えている秘訣なのでしょう。年間2万ポットの一年草を種から作ることが出来、ローコストで園内に花壇を広げる原動力となっています。

 ボランティアだけでなく一般市民も花植え活動「みんなでつくるフローラルガーデン」に参加できます。園内栽培の一年草を植栽してもらうのと同時に花苗をプレゼントし、花の成長を公園内だけでなく自宅でも楽しみ、種から育てる裾野を広げようという趣向です。

○地域の課題解決に貢献する場
 刈谷市は自動車製造業に関わる企業が多い街でもあり、子育て世代が安心して暮らせる環境を用意することも大事です。公園では、こどもたちが自由に外遊びができる活動としてプレーパークを毎月1回開催しています。幼児向けのプレーパーク「小さなお庭」も毎週木曜日に開催し、子育て支援の場としています。

 また認知症の方やその家族が安らげるところとしてフローラルプラザのガーデンが眺められるカフェを「ほっとカフェ」と命名し月2回実施しています。さらに公園のある高須地区の「あいさつと花いっぱい!住みたい街づくり」に協力し、種から育てる花壇づくりの栽培指導もしていますし、障害者の授産施設である「すぎな作業所」に公園で収穫した種を提供し、種まきとポット上げを指導し、作業所の花壇づくりもしています。一部の苗はよさみのユニバーサル花壇にも植栽しています。

○賑わい創出
 「よさみガーデンマルシェ」を第1日曜日に開催しています。無農薬有機野菜やアート作品、手作り菓子などこだわりの商品を扱う店が30店舗以上並びます。出店には書類選考、面談があり、厳選した店のみが出店できる仕組みにして、レベルが高いマルシェとして定着させています。

○障がい者の雇用
 ガーデンスタッフとして障害者を雇用し、本人の描いたイラストを元に花壇を作りなど様々な園内作業をしています。

 こうしたことに取り組んだのは、筆者(小口)の講演『社会の課題解決に貢献する公園づくり』を近藤さんが聞き、次の5年の提案の中に社会の問題解決に意識して取り組む内容を盛り込むことができたからだと言います。

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近藤かおりプロフィール
公園管理運営士。株式会社フィーカ代表。愛知県生まれ。恵泉女学園短大園芸生活科造園専修卒業。1998年「ケイズガーデン」を設立。2010年〜2012年「国際バラとガーデニングショウ」に欧州建材チームの植栽担当として出展。それぞれ奨励賞、優秀賞、大賞(国土交通大臣賞)受賞。2012年よりフローラルガーデンよさみのチーフガーデナーとしてガーデンを中心とした公園管理、イベント企画、運営に携わる。2016年「株式会社フィーカ」設立。公園を中心として植物と暮らしをつなぐ事業の拡大を目指す。

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8.取材を終えて
 花に溢れた公園を実現してほしいという市の要望をかなえただけでなく、よさみの特性、つまりイングリッシュガーデンを生かし、専任のガーデナーが常駐する体制をつくり、種から育てて美しい花を咲かせることで、ボランティアの生きがいを作り出し、訪れる人々を喜ばせ、子育て世代、高齢者、福祉などに関わる様々な地域の課題の解決に貢献する取り組みをたった5年のトライで実現しています。

 この4月末にフローラルガーデンよさみの10周年記念式典が開催され、筆者も第三者としてよさみを評価し、その内容を講演で話してほしいと呼ばれました。

 会場には刈谷市長、市議会議員の方々、地元の有力者・協力者、商工業者、ボランティアの皆さんなど公園に関わる方が集まりました。参加者は、公園を客観的に見てどう評価されるのか真剣に耳を傾けてくれました。私から、どうぞ、この公園は刈谷市の自慢の場所だと自信をもって全国に喧伝してください。そしてさらに皆さんで力を合わせて公園を磨いてくださいと話させていただきました。

 観光協会の会長さんが、指定管理者の選定委員長もされたといいます。公園の来園者も格段に増え、隣接地を新たに買い駐車場を拡張するという計画だという話を市長が挨拶で表明してくれました。

 ステークホルダーを味方につけ、協力してもらうことパークマネジメントの醍醐味でもあります。

 是非、読者のみなさん『フローラルガーデンよさみ』を訪ねてみてください。「よさみジャルダンクラブ」の活動日、毎週金曜日午前中がお奨めです。

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■フローラルガーデンよさみ
・依佐美送信所跡地利用の刈谷市立公園
・面積34,300u
・依佐美送信所記念館のほか、公園管理事務所や集会所機能をもつ建物フローラルプラザ内にカフェ、その周りにイングリッシュガーデンや親水施設があり世代を問わず利用されている。
・遊具やせせらぎ、多目的広場があり、休日にはミニSL(有料)も運行し、親子連れに人気
・2007年にオープン。2012年に指定管理者がコニックス鰍ノ変わりリニューアルオープンした。

小口健蔵プロフィール
公園プロデューサー。小口健蔵オフィス代表。長野県生まれ。千葉大学造園学科卒業。東京都職員として、街づくりや公園緑地の計画・設計・整備・維持管理・運営管理など30数年間にわたり従事。建設局公園緑地部長を最後に退職。公益財団法人東京動物園協会常務理事、一般財団法人公園財団常務理事・公園管理運営研究所長、World Urban Parks Inc.初代理事を歴任。「思い出ベンチ」の発案者。日比谷公園100年記念事業でプロデューサーを務め、パークマネジメントの重要性を世に知らしめた。「パークマネジメントのヒント−小口健蔵の実践的公園経営論ブログ−」で情報発信を続けている。









ランドスケープデザイン誌連載『小口健蔵が行く。パークマネジメントの最前線!』 第2回は「東京・港区の小公園も含めた包括的な指定管理者導入がめざすもの」です。



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2017年8月23日発売の『ランドスケープデザイン』誌 NO.116の『小口健蔵が行く。パークマネジメントの最前線!』第2回は「東京・港区の小公園も含めた包括的な指定管理者導入がめざすもの」です。

東京の23区の一つ港区の取り組み、大変先進的です。
さわりを紹介します。

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連載 小口健蔵が行く。 パークマネジメントの最前線!
 
第2回 東京・港区の小公園群も含めた包括的な指定管理者導入がめざすもの
取材・文=小口健蔵 写真・資料=東京都港区

■公園管理運営はPPP(公民連携)の導入が鍵になる
平成18年に都市公園への指定管理者制度が本格的に始まりました。その結果、いまでは全国10万か所の都市公園のうち1.2万か所が指定管理対象になりました。全体の12%です。面積割合だと43%を占めます。都道府県や大都市での大規模公園やスポーツ公園、有料施設のある公園を中心に指定管理者制度が導入されています。

力のある企業が着々とシェアを伸ばしたり、知恵のあるNPOなどが上手な管理運営の実績を上げてきています。また、大阪市では大阪城公園などで設置・管理許可と指定管理を組み合わせて事業期間を20年とする思い切った施策も始まっています。そして、これまで考えられなかった異業種が参入し実績を上げつつあります。

少子高齢化・人口減少により自治体の財政がますます立ち行かなくなり職員確保もままならない時代にあり、公園には今以上に指定管理を含むPPP(公民連携)の導入が求められます。

■指定管理者制度の胆は何か
私が考えるに指定管理者導入の最大の効用は、効率的・効果的な公園経営に資するということです。標準的には5年に一度、競争にさらされることによる切磋琢磨が公園管理にもたらされます。

直営管理の時代には、公園管理運営の現場には競争はほとんどありませんでした。あるとすれば、植栽や清掃、施設補修の民間への発注で企業間での価格競争です。しかし、マネジメントに関しての競争は存在していませんでした。こうなると、直営で運営する都市公園と指定管理の公園では、競争原理が発揮されるか、されないかで、異なる状況が生まれます。

端的な例としては、民間事業者が柔軟な発想で広報やイベント企画などに取り組むことが増えてきたことがあります。例えば公園のホームページは、広報や集客にいまや欠かせないツールとなっています。これはと思う公園のホームページをインターネットで検索すると、様々な工夫をしたページが出てきます。それらを比較して見ることで事業者の熱意や力量を知ることもできます。

こうして指定管理者制度を導入した公園は、競争の結果が反映されて、だんだん良いものになってきますが、直営公園はどうでしょうか。検索してみると分かりますが直営で管理している公園にはちゃんとしたホームページがないところが多いのです。あっても自治体のホームページにコーナーがある程度で、更新頻度は少なく、情報量や魅力に欠け、公園に出かけようという気を起こさせるものになっていません。指定管理者制度導入10年ほどで大きな差がついたといえます。これは由々しきことではないでしょうか。

先に見たように、比較的大規模な公園に指定管理者制度は導入されていますが、まだ小さい公園は、指定管理者制度の対象にはなっていません。ところが、このところ小さい公園の活性化が地域の活性化の鍵だとの問題意識をもち、取り組む自治体が出てきました。

その一つが、東京・港区です。訪ねたのは港区シルバー人材センターの常務理事の佐野和典さんです。佐野さんは造園職として区役所に長年勤務し、公園緑地のほか交通ネットワークの整備や市街地再開発などの街づくりなどで官民連携事業推進を担ってきました。小公園群を含む指定管理者制度導入に関しても主導的役割を果たしました。早速インタビューしてみましょう。

■港区の公園
小口:まず、港区の公園について教えてください。

佐野:港区には、街の骨格をつくる大規模な公園と区が中心になって整備してきた小規模な公園があります。大規模な公園は、江戸時代から残された寺社地や大名屋敷由来などの、芝公園、有栖川宮記念公園、青山公園、芝離宮恩賜庭園、国立自然教育園があるほか、水再生センターの上部を生かした芝浦中央公園、さらにイタリア公園、高輪森の公園、港南緑水公園、お台場レインボー公園があります。

区内の公園は平成26年で区立公園49か所、児童遊園58か所、緑地37か所、遊び場12か所で、10年前に比べると15か所、65,569u増加しています。しかしながら、区が設置する公園は小規模なものが多く、老朽化したものが多いのも事実です。区は多くの公園を昭和20年代や40年代に整備してきましたが、私が役所に入った昭和50年代からは公園の再整備と民間の再開発等による公園整備が進みました。特に、平成10年代なると、官民連携のまちづくりも進み、都市計画芝公園における特許事業、都市計画霊南坂公園における公園街づくり制度の適用など民間活力による公園整備が進みました。

■導入検討は10年前から
小口:今年の4月、港区が公園のにぎわいづくりを目指して区内86か所の公園・児童遊園で指定管理者制度を導入すると発表しました。区内のほとんどの公園と児童遊園が総合支所ごとのエリアでグループ化され発注単位となっています。小公園まで含めて指定管理者制度を導入した事例はあまりありませんが、どうして港区ではこうした取り組みをしたのでしょうか?

佐野:指定管理者の導入は急に始めたものではありません。導入の検討は、私が土木計画担当課長時代、今から10年前になります。

公園への導入の直接のきっかけになったものとしては、公園の維持管理をテーマに行政監査が実施され、監査事務局より「いつも公園がよごれている。」「ゴミが落ちている」「利用者が一人もいない」等の指摘を受けたことにあります。維持管理体制や維持管理費が充分ではなく、適切な公園維持管理ができていませんでした。そこで、区では、公園の利用実態調査を実施し、「港にぎわい公園づくり基本方針」を策定する中で、マネジメントの一つである指定管理者制度の導入を検討しました。民間事業者が指定管理者になることで、公園がいつもきれいに質の高い公園ができると思ったことが、公園に導入するきっかけになっています。

■平成18年に「港にぎわい公園づくり基本方針」を策定
佐野:平成18年に策定した「港にぎわい公園づくり基本方針」において、民間のノウハウを活用した周辺のまちづくりと一体となった管理やイベントによるにぎわいの創出を図る方策の一つとして、指定管理者制度の導入を提案したのが始まりでした。

小口:『港にぎわい公園づくり基本方針』を平成18年度につくられたのですね。内容を見ると今日いわれているパークマネジメントマスタープランにあたるものですね。こうした方針を平成18年度につくったというのは先進的ですね。また、「公園利用実態調査」を定期的にしているのもすばらしいことです。現状調査なくして科学的な公園管理はあり得ません。

■平成28年度に「基本方針」を改訂
佐野:「港にぎわい公園づくり基本方針」は、年齢層に関係なく幅広い人々が利用できる「にぎわいある公園」をめざし、区民との協働を基本とし、これまでにない魅力ある公園づくりを進めるため公園の整備や利用に関する基本的な考え方と中長期的に取り組むべき施策を明らかにしたものです。平成18年当時の指針では、公園の増設、統廃合、指定管理者制度、立体公園制度、プレーパーク、ドッグラン等を提案しましたし、平成28年の基本方針では、平成18年の指針を進化させる形で、公園内の保育園の設置、民間の協力による公園等の確保の施策も提案しています。

この基本方針で目指すものは次の3つです。
@個性ある公園をつくり、つなぐこと
A行って楽しい公園メニューを増やすこと
B協働や民間活力を生かした仕組みづくり

公園でイベントを実施することで、にぎわいをもたらし、公園に対する区民の意識を高めることができると考えました。そして、指定管理者制度を導入し、事業者との連携をはかることで、利用者とともに公園をつくり、育てる協働の場づくり、特に事業者との協働、公園等を共に育てることができると考えました。


この続きは、あと4ページは、購入してのお楽しみです。

ランドスケープデザイン誌の注文など詳しくは ↓
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草津川跡地公園整備が、これからの公園整備の見本です。

8月初旬に滋賀県草津市に整備された草津川跡地公園の『de愛ひろば』を見てきました。

この4月にオープンしたばかりの新しい公園です。

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中山道が合流する東海道の宿場として発達した草津の中心に、広重の浮世絵にも描かれた草津川が付け替え工事により廃川となり、その跡地を草津川跡地公園にするという大きな計画の第一弾として実施されたものです。

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広重の浮世絵 草津川 天井川なので普段はあまり水が流れず、歩いて川を渡れたのです。

公園の新規整備段階からカフェやレストラン、スポーツジムを公園施設として設置許可で整備するという最近の公園整備ではまだまだやられていない手法を実施したというので、どのようにしたのか知りたくて訪問しました。

斬新な設計の建物が三棟迎えてくれます。レストラン、カフェ、ヨガスタジオそれぞれが別棟になっています。設置許可は草津市と草津街づくり株式会社が協定を結び、草津商工会議所が中心になって設立した街づくり株式会社がリーシングとテナントミックスをしたそうです。

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ランドスケープデザインがよく考えられていて、大人の鑑賞にも耐えるシックな設えがそこここにあります。

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また、トイレも使いやすさや安全面も考慮された設計になっており、これからの公園トイレは、このくらい綺麗にしなければ客は来ないのだということを実感しました。

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旧草津川は上流から流れ込む土砂で河床が上がり、その対応として土手をかさ上げしたため江戸時代から天井川として有名だったそうで、いまでも公園は土手に囲まれ市街地のほうが土地が低い関係になります。

ですので、土手に上がると草津市街が一望できます。

廃川して長らく放置されており、渋滞解消のため車道にするという意見も多くあったそうですが、琵琶湖まで続く緑地として公園化しようという声が勝り、今に至っていると聞きました。

『de愛広場』は、草津市の中心市街地活性化事業の一つとしても計画されたもので、郊外のショッピングモールなどでさびれるばかりの草津駅を中心とする市街地に人を呼び寄せるために、公園内に賑わいの場所として商業施設を設置したといいます。

広場では、様々なイベントも予定されており、公園が街の活性化に役立つ施設として生かされることになります。


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いい発注者と残念な発注者、いい事業者と残念な事業者

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いこいの森と周辺の市立公園 HPより

連載第11回 小口健蔵のパークマネジメントのヒント 環境緑化新聞2017年8月15日号

いい発注者と残念な発注者、いい事業者と残念な事業者

今年も都市公園の指定管理者の公募が各地で始まっている。この号が発行される頃は、応募のための事業企画書のとりまとめの最盛期だろう。筆者も企画書づくりをアドバイスするとホームページで告知していることから、慌ただしく時間を過ごしている。

事業企画書づくりには大変なエネルギーがいる。切磋琢磨が公園をよくすると考えれば当然のことではあるが、応募者の立場になると努力が必ずしも報われないかもしれないリスクとの闘いでもある。

ことに審査基準が明確ではなく、なぜこのような採点になったのか説明が十分でなかったり、公正・公平が担保されているのだろうかと疑念をもつ事例などに遭遇するとうんざりする。

是非、公明正大な事業者選定をしてもらいたいものだ。

私は、指定管理の発注者と受注者にはそれぞれ二つの区分があると考えている。それは、いい発注者と残念な発注者、そしていい事業者と残念な事業者である。

いい発注者というのは、公園の活性化のためにどのようにすれば民間事業者の力を引き出すことができるか絶えず研究を怠らず、その条件を整えることはもちろん事業者と一緒になって公園をよくしようと行動する公園管理者のことだ。

残念な発注者は、自分たちが直営で管理運営していた時は、にぎわい創出の取組みなどほとんど出来ていなかったのに、民間の事業者には、にぎわい創出のための特別の予算措置もせずに、指定管理費支払い対象ではない自主事業での企画を立てることを求めたり、指定管理事業をコストの切り詰めの道具だと考えていて、指定替えごとに経費削減を求めるばかりで、公園の活性化をどのようにすべきかなどにあまり関心を持たない公園管理者のことである。

いい事業者は、パブリックマインドを持ち、大いに創意工夫し、公園で稼ぐことにも貪欲で、その収益を公園運営に生かし効率的効果的な維持運営管理ができる事業者である。残念な事業者は、従来型の維持管理の延長でしか指定管理事業を考えていない事業者である。

いい発注者といい事業者が組み合わさって一緒に仕事をすれば、素晴らしい公園管理運営ができる。

先日、取材した東京・西東京市では2年前から市内の三分の一のエリアの公園や児童遊園50か所を一グループとして指定管理に出している。狙いはあまり活用されていない小さな公園も含めて公園の活性化を市民協働で進めていこうという考えからである。

工夫の一つとして、指定管理者には市民協働に長けている副所長を置くことを求めるとともに、公園担当課にも市民協働担当主査を配置して、指定管理者が仕事をしやすいように役所内の手続きを整えたり、公園管理者として積極的に協力企業をリクルートしたりで活性化の実を上げている。

これからの都市間競争は、こうした点が問われるのではないだろうか。


子どもと公園と遊びの変遷展 を見て来ました。

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日比谷家の4世代から見た
子どもと公園と遊びの変遷展−こども達に魅力的な公園を−
が、東京・日比谷公園の緑と水の市民カレッジ3Fで開催しています。

かつて震災や戦災で荒廃した町の中では遊び場所がなく、子どもたちは行き場をなくしました。そんな時代に子どもの遊び場を真剣に考え、作り出してきた大人たちの思いがありました。大人たちがどのようにして子どもの遊び場を誕生させてきたのか、遊び場の変遷をたどります。本展示では昭和初期に公園で行われていた児童指導の写真や、大正、昭和初期から現代にわたる4世代の遊び場マップをご紹介します。曾祖父母から今の子どもたちまでの遊び・公園の変遷をたどりながら、この先公園に子どもの声を絶やさないためにはどのような仕掛けが必要か、過去に学び、これからのニーズを捉える展示を行います。

平成29年度8月1日(火)〜10月31日(火)
入場無料


前に、このブログで 『公園に保育園をつくることは悪手か?』

http://park-management.seesaa.net/article/447059486.html

のなかでも紹介した、東京市が日比谷公園に児童遊園を設置し児童指導員を置き、通称日比谷幼稚園といわれていて幼児教育における外遊びの理念を築いた歴史についても詳細に展示しています。

大変、面白い企画です。

展示の最初にある東京都公園協会の佐野理事長のあいさつ文、素晴らしいことが書かれています。

展示の監修は千葉大学の木下勇教授とその教え子の大学院生寺田光成さんがかかわったそうです。
偶然にも昨日、木下先生と市民カレッジでお会いできました。公園に保育園が占用できる時代になったからにはランドスケープアーキテクトが保育園の計画設計をして、素晴らしい子育て空間としての公園及び保育園を
作るべきだと意見が一致しました。

そんな提起をするシンポジウムやりたいねと話をしたところです。

千葉大大学院での私の授業を受講してくれた寺田さんがこの展示に関わっていることも大変うれしい話です。
まだまだ、展示期間があるので、より子どもたちにもわかりやすい展示にバージョンアップすること考えているとの話でした。

市民カレッジの事務局に、この展示のカタログは作成しないのか聞いたところ、8月末を目途に現在制作中だそうです。

それも楽しみです。

緑と水の市民カレッジのHP↓
https://www.tokyo-park.or.jp/college/green/

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フランス・リヨン市の緑地局長Daniel Boulens 氏(WUP 初代理事)が、ヨーロッパやフランスの最近の公園緑地トピックスを交えながらリヨン市の環境に優しい公園緑地管理手法などをお話す海外情報講演会のお知らせです。



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10月に開催する平成29年度海外情報講演会(主催:World Urban Parksジャパン、(一財)公園財団、(一社)公園管理運営士会)が開催されます。

この講演会では、フランス・リヨン市の緑地局長Daniel Boulens 氏(WUP 初代理事)から、ヨーロッパやフランスの最近の公園緑地トピックスを交えながらリヨン市の環境に優しい公園緑地管理手法などを聞きます。

<国営昭和記念公園会場>
【開催日時】 平成29年10月18日(水)
園内ガイドツアー 13:00〜14:45
講演&大会報告 15:00〜17:00
【開催会場】 国営昭和記念公園(東京都立川市)
【募集人数】 50名
【参加費】 一般2,000 円/主催団体会員無料*

<京都 梅小路公園会場>
【開催日時】 平成29年10月20日(金)
園内ガイドツアー 13:00〜14:00
講演&大会報告 14:15〜17:00
【開催会場】 梅小路公園(京都府京都市)
【プログラム】造園CPD認定プログラム(3.8単位)
【募集人数】 50名
【参加費】 一般2,000 円/主催団体会員無料*

両会場共通
【締切日】 平成29年10月6日(金)
【申込方法】 必要事項をご記入の上、E-mailもしくはFAXにてお申込みください。
【お問合せ、申込み先】(一財)公園財団 公園管理運営研究所
(担当:久富・嶺岸・松本)
 E-MAIL:kenkyubu@prfj.or.jp
TEL03-6674-1188/FAX03-6674-1190

横浜市が公園の活用について、「サウンディング型市場調査」の結果を公表しました。

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■サウンディング調査の概要
横浜市は市内の全ての都市公園を対象に、街の賑わい創出や公園の魅力向上につながる活用方法のアイデアを民間事業者やNPO法人から聞くため、サウンディング調査を3月に実施しました。

この調査は、事業内容、候補地となる公園、その公園に必要な要素、公園や周辺地域の魅力向上や賑わいの創出に対する考え、周辺地域との連携や地元調整への対応、市に支払う想定使用料などについてアイデアを聞くものです。

アイデアには制限を設けず、既存の公園施設の活用、新たな建築物や工作物の設置、施設設置を伴わないプログラムなど、いずれの提案も可能とするほか、複数の公園にまたがる提案や、公園を特定しない提案も可能であり、事業手法や管理運営方式も限定しないなど、いってみれば何でもありで提案を求めていました。

■対話の結果、57団体から80件の提案がありました。

主な提案の概要
〇飲食施設(レストラン・カフェ等)を整備する提案
・観光客向けの本格的なレストラン
・近隣生活者向けに日常使いのできるカフェ
・多機能な飲食施設を提案したもの
・無料休憩施設を併設する
・地域コミュニティ拠点を併設する
・文化芸術系の機能を付加する(ブックカフェ、ギャラリーなど)
・バーベキュー(期間営業、常設とも)
・キッチンカー等移動式店舗でのサービス提供 など
〇運動施設を整備する提案
・ランニングやウォーキングの拠点施設(ランステーション等)
・フットサルコートやバスケットコートなどを新たに整備する提案
・既存施設(テニスコートなど)の設備水準を向上させる提案 など
〇宿泊施設を整備する提案
・主に観光客を対象とした宿泊施設を整備する提案
・小規模な簡易宿泊施設を整備し、宿泊体験型サービスを提供する提案
・グランピング施設やキャンプ場を整備する提案 など
〇その他施設を整備する提案
・ペット向けサービス施設やドッグランの整備
・農業体験施設を整備する提案
・公園内樹林地を活用した遊戯施設を整備する提案
・こどもの遊びを通じた学習を行う施設の整備
・既存バーベキュー施設を活用したアウトドア体験の提供 など
〇イベントやプログラムを主体とする提案
・横浜産農産物や地元商店の商品等をあつかうマルシェの開催
・子育て世代の交流や地域コミュニティ形成等を目的としたイベント
(野外映画鑑賞会など)の開催
・自然観察やアウトドア体験などのプログラム など
〇これらの施設・プログラムを組み合わせた提案
・カフェ、ランステーション、コミュニティ施設を複合化した施設 など
〇活用を進めるための制度等に関する提案・意見
・施設整備は、許可期間が20年程度あると投資を回収できてよい
・許可期間20年は長すぎるので、10年で更新可能な制度がよい
・企業の広告の掲出についても柔軟に対応してほしい
・活用を進めるためには、事業者と行政の間に立って調整を行う支援者が重要 など

■今後の進め方
横浜市では、公園の魅力向上や地域への貢献、管理費の低減などの観点から提案内容を検討するとともに、公園の立地や利用状況などから具体化が可能と考えられる提案について、外部有識者の意見等も踏まえながら順次事業化を進めるといいます。

事業者の選定については、原則として事業者の選定は公募で実施するが、公園愛護会などが行うイベントやプログラムについては、個別に調整を進めるといいます。

この調査、調査期間は当初平成29年2月20日〜3月3日としていましたが、応募多数のため、3月24日までヒアリング期間を延長して実施したとのことです。公表された結果を見ると、いろいろな提案があったようです。提案が実現されて公園の活性化が図られるのはとても楽しみです。

横浜市の公表ページ↓
http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/park/koubo/sounding/result.html




ニューヨークをベンチマーキングしてみたら

連載第10回 小口健蔵のパークマネジメントのヒント 2017年7月15日号 環境緑化新聞

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プロスペクトパークでの今年の演奏シーン:ニューヨークフィル HPより

ニューヨークをベンチマーキングしてみたら

ニューヨークの夏は、ニューヨークフィルのセントラルパークなどでの演奏会から始まる。今年は6月13日から16日まで開催されたという。夕暮れの公園に沢山の人が集い、暮れなずむ中で心地よい風に吹かれながらオーケストラを聞くなんて、何ともうらやましい。大人の公園文化がそこにはある。日本でこんなシーンが見られるのはいつになるのだろうか。

都の公園緑地部長として仕事をしていた時、自分のライバルは都庁内ではなくニューヨークやパリの公園部長だと本気で考えていた。一人当たり公園面積ではとても叶うことはない。しかし、公園を世の中のために活用することに関して、世界のライバル都市はどう考えているのか気になった。

2002年、日比谷公園が翌年100周年を迎えるというタイミングで、夏休みにセントラルパークを訪問した。セントラルパーク管理財団のダグラス・ブロンスキー氏から話を聞いて仰天したのは、運営管理費の85%が民間資金で賄われていることだ。70年代、財政逼迫から公園は、荒れに荒れていた。見かねた市民が立ち上がり、寄付を集めたり、維持管理にコミットメントしたり、今でいうPPPによる公園管理を実現させ、見事にセントラルパークをよみがえらせたという。

「こんな景色がニューヨークの公園では実現しているが、どうして東京では出来ないのか」と当時、石原知事の周辺からよく聞かれた。なぜ実現できないかを突き詰めると都市公園法など法令が隘路ではなく、法令解釈が壁だった。

一つの例が『思い出ベンチ』だ。今では笑い話だが、ベンチに貼り付ける寄付者の氏名やメッセージを書いたプレートが屋外広告物条例で厳格に解釈するとアウトだという。この厳格に解釈するというのが曲者なのだ。条例所管局とすったもんだの協議を経て、プレート設置を実現させた。

役所の常識は、世間の非常識だということを強烈に実感した。公園の先進国で認められていることが、なぜ東京で認められないのか。法令の解釈がおかしくはないかという目で見ることの大事さを痛感した。

ベンチマーキング(優秀事例を参考にすること)をこの時ほど大事だと考えたことはなかった。「こんなシーンが海外では実現しているが、日本ではどうしてできないのか?どうしたら実現できるのか?」を考えることは、ベンチマーキングなのだ。

広く世の中で実現していること、資金調達、民間の知恵を活用する方法、異分野との連携、ステークホルダーの動員など、様々なことに学ぶべきことがある。

公園を使い倒せという今日、さあ、あなたなら何をベンチマーキングし、行動に移しますか?

(公園プロデューサー 小口健蔵オフィス代表)