スロージョギングのすすめ

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スロージョギングは、福岡大学スポーツ科学部教授の田中宏暁(たなかひろあき)先生が自分のメタボ体形をスリムにし健康な体にするために始めた経験をもとに考案したものです。ジョギングはとても自分ではできないと考えている人でも、だれでもできるエクササイズです。ニュースによると天皇・皇后両陛下も皇居内で健康維持のためにされているといいます。

こんな人におすすめです。
@これまでにまったく走ったことのない。
A昔から運動が苦手だ。
B体力に自信がない。
Cウォーキングすら続かない。
Dダイエットはいつも三日坊主。
E最近お腹まわりの脂肪が気になっている。
F忙しくて運動する時間がない。
Gひざや腰に不安がある
H年齢的に走るのが難しい。
I健康寿命を伸ばしたいと考えている。

効用は5つあります。
@体力アップ  継続していくうちにスタミナや筋肉がつき、息切れがした階段のぼりもらくらくになります。
A減量効果・メタボ改善  ウォーキングに比べ、エネルギー消費は約2倍。内臓脂肪も減少して、健康的なカラダづくりに最適です。
B生活習慣病改善  高血圧、脂質異常症・高血糖改善効果があります。
C脳機能の改善  運動すると脳の働きが良くなります。認知症予防効果・うつ改善効果が期待されます。
Dガン予防  スタミナが低いほど、ガン死亡率が高くなることが分かっています。

スロージョギングで大事なのは、走ることをつらく感じない速度で走ることです。高齢者や運動経験の少ない人は「歩くペース」か、それよりも遅いペースで、隣の人と笑顔で話ができる速度で走ります。疲れを感じたら歩きます。つまり、決してつらくはなく楽しく続けられるエクササイズです。

いくつかのコツがあります。
@ニコニコペースで走ります。疲れないスピードが大事です。初心者は時速4〜5キロを目安にしましょう。
A足の指の付け根で着地します。決してかかとから着地しないでください。足の指の付け根で着地すると、かかとで着地するよりも足にかかる衝撃は三分の一になります。足にやさしいのです。
Bアゴは上げて、目線は遠方にします。走るときにアゴを上げると、背筋がすっきり伸びて、脚が引き上げやすくなります。
C口は開けて、呼吸は自然のままにしてください。荒くならないように気をつけるだけでOKです。
D最初は、1回10分、一日合計30分を目安にして、体力が向上してきたら少し時間を延ばします。まとまった時間が取れない時は、3分×10回のように、小分けして走っても大丈夫です。
E歩幅は狭く、小刻みを心がけます。15秒間に45歩を目安にしてみましょう。

以上の記述は、一般社団法人日本スロージョギング協会のパンフレットを参考にしました。

私も体験しました。
今年の3月13日(日)に福岡大学で日本スロージョギング協会が主催するスロージョギングベーシック認定講座を受講しました。田中先生から直接、スロージョギングの理論と実践効果を教えていただくとともに、認定講師の方から基本の動きを実地に教えていただきました。

田中先生は、1947年生まれで、今から20年前にカナダに留学していた時に食生活や運動不足から体重が8kg増え、それを何とかしようとダイエットとともに始めたのがスロージョギングだったといいます。3か月(12週)で8kg減量する計画を立てて実践し、学生時代の体重57kgに戻し、現在もスロージョギングと食事のコントロールで体重を維持しているそうです。スロージョギングの普及や研究活動で忙しいのですが、すきま時間を使って、効果的にエクササイズしているといい、雨などで外でできないときは居間でテレビを見ながらでもしているそうです。

基本の動きを実際にしてみると、確かに歩く速度で走るので全然きつくはありません。音楽に合わせ、1分間スロージョギングし、30秒歩くことを繰り返して行いました。これならば、確かに誰でもできると思います。

でも、誰でもできるような位の負荷で、果たしてスタミナや筋力がつくのかと疑問になると思いますが、スロージョギングではウォーキングでは使わない太ももやお尻の筋肉を使うので加齢とともに筋量が減ることを防止する効果があり、スタミナの指標である最大酸素摂取量の向上効果があるといいます。

緑の中で、みんなで楽しくスロージョギングしませんか

このスロージョギングは、だんだん普及し始めています。大阪では、「大阪発、公園からの健康づくり」ということで、府・市の公園で定期的に教室が開催されています。東京でも葛西臨海公園など都立公園で行われています。






OECD報告書「都市における高齢化」日本語版発表会を取材しました。一日一万歩歩く人は14円医療費を削減しているといいます。

平成27年9月30日(水)に国土交通省会議室で開催された、OECD報告書「都市における高齢化」日本語版発表会を取材しました。

日本語版の中で一番印象的だったのは、厚生労働省がすでに把握しているという、日本の大人が一日一万歩歩くと医療費が一日14円削減されるとの記述でした。
毎日1万歩歩く人は、一年で5千円の医療費削減に貢献することになります。都市における高齢化対策の一番は、これではないでしょうか。歩きやすい道路や公園の整備、歩いていきたくなる場所やイベント、アクティビティづくり、仲間づくりなのではないでしょうか。
これからの高齢化にそう大きなお金をつぎ込めるとは思えません。そうだとしたら、いまある空間資源をうまく活用し、シェアし、健康寿命を延ばす施策を進めるのが一番だと思います。

以下 国土交通省のプレスリリース
国土交通省都市局の清水喜代志技術審議官から、政府として8月に閣議決定した国土形成計画に触れつつ、その基本コンセプトである「コンパクト+ネットワーク」の考え方が報告書で指摘されている方向性にも即したものであり、日本の各都市・地域において今後取組が進展し、これから高齢社会を迎える世界の諸都市のモデルとなるよう期待する旨、冒頭挨拶がありました。

ロルフ・アルターOECD公共ガバナンス・地域開発局長から、報告書の概要を紹介するとともに、富山市の取組を例示しつつ、中央・地方の各政府の連携が重要であること、そして民間セクターを巻き込んで解決策を生み出すべきことなどが指摘されました。また、今後は取組を実行(implementation)に移す段階であり、それこそが真のチャレンジ(real challenge)であると述べられました。

小宮山宏三菱総合研究所理事長(プラチナ構想ネットワーク代表)から、「プラチナ社会」(量的充実を維持しつつ質の高い社会)の実現を目指すべきとの発表がありました。特に、誰もが、モノや情報や移動の自由を得て、都市・地域・自然を自在な生活様式で生きることができるよう、産業の創出やビッグデータの活用等を進めるべきであるとの発言がありました。
 
パネルディスカッションに移り、
押田彰OECD地域開発政策委員会副議長の進行の下、各パネリストからの発表とそれに続きフリーディスカッションが行われました。

黒岩祐治神奈川県知事から、同県における「ヘルスケア・ニューフロンティア」の取組について、[1]最先端医療・最新技術の追求、[2]未病(健康と病気の間のグラデーション)を治す、という2つのアプローチから健康長寿社会を目指し、最先端医療関連産業や健康・未病産業などの新しいビジネスモデルを創出していく旨の紹介がありました。

秋山浩保千葉県柏市長から、厚生労働省の推進する地域包括ケアシステムについて市全体として面的に取り組んでおり、自宅で病院・施設並のケアが受けられるよう、同市が多様な専門家の間に入って連絡・連携体制づくりを行っているとの紹介がありました。

小泉英明日立製作所フェローから、都市を“人間生存のプラットフォーム”として、中国の「城鎮化」のように、各都市単体ではなく全体最適を考えた(holistic)「都市群」として構想していくことが重要であるとの発表がありました。常に人間中心(human centric)で、物質と情報の両面から都市と心の関係を現実の問題として捉えていくべきとの指摘がありました。

マリック・アイトゥ=アイサ在日フランス大使館参事官から、現在フランス国内で検討がなされている法改正についての紹介があり、高齢者だけでなく障害者などすべての人々に優しい「万民のための都市」を目指しているとの発表がありました。

以上の発表を踏まえ、高齢社会に対応する上では、高齢者と若者の共存・連携の取組など、様々な都市で進んでいるベストプラクティスを共有し、互いに連携していくことが重要であるという議論がなされました。

また、ロルフ・アルターOECD公共ガバナンス・地域開発局長から、高齢社会を「機会」として、都市が多様な人々の器として機能するよう、現実を反映した政策を進めていく必要があると指摘がありました。

国際シンポジウム「パークマネジメントの未来」-魅力ある公園とその経営-ポスターセッション参加作品紹介 その2

優秀賞「公園を活用した健康づくり」 一般財団法人 大阪スポーツみどり財団

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「公園を活用した健康づくり」ポスターの一部を表示 全体は、記事最下部にあるツイッターで見ることができます。

第2回目は、大阪スポーツみどり財団が取り組んでいる「公園を活用した健康づくり」です。国民医療費がますます増えるなか、都市公園を活用して医療費削減に取り組もうという意欲的な試みです。

その肝は、本当に健康づくりが必要な人を公園に招き入れるため、スロージョギングという体への負担が少なく誰でもでき、続けられるメニューを活用しているところです。

素晴らしい取り組みです。これから、日本全国の公園で、こうした動きが展開されるといいですね。

※シンポジウムの実行委員会事務局を担った一般財団法人日本造園修景協会のご厚意で、これらの作品を当ブログで紹介しています。